とにかくサル被害に対する情報交換をということで、立ち上がった地区内の獣害情報ネットワーク。
7月中旬から8月中旬までの、1カ月ほどの情報交換でもそれらしき傾向が見えつつあります。
例えば、情報交換で得られるA, B, C地点において、同時期に大きな被害は見られていない。
つまり、A地点でサツマイモやカボチャの大被害があっても、他地区では被害なし。後日、B地区でキュウリや茄子が全滅しているのに、他地区では問題なし。という感じ。
一方で、1-2匹程度のサル被害についてはまだなんとも言えない。
同時にサルの習性についても勉強。
「野生のニホンザルは複数のおとなのオスとメス、こどもからなる集団で群れを作り、数平方キロから数十平方キロの遊動域を移動しながら採食する。群れはおとなメスを中心とした母系社会で、メスは生まれた群れを離れることがない。発情期には乱婚となるので、父親はわからず、母子関係しか確認できない。オスは4歳くらいから生まれた群れを離れ、ひとりザルとして暮らしたり、発情期などをきっかけにほかの群れに入ったりを繰り返す。」
これまで、おすのボス猿が群れを引率するというイメージをもっていたのが、基本的に群れは母系社会、オスは単独あるいはオスのみのグループで行動するとのこと。
きちんと調べないとダメですね。しかし、単体または数匹のグループと10匹以上の集団に着目した点は間違っていなかった。
しかも、
「自然界では、同じ食物を巡ってサル同士が真剣に争うという場面は、別の場所で採食すればよいので生じない。」
であるなら、近年、急激に増えた獣害は、
- サルの個体が増えた。
- 食物がなくなった。
- 食物を求めて、人間の集落へ広がった
と考えられる。
ということは、数匹のグループと10匹以上の集団の動きをモニターし、それらをシャットアウトできれば被害が防げるのでは、と考える。
実際に、「サルは群れごとで管理しなくてはならない」という資料もある。
では、なぜサルの個体が増えたのか。
- 温暖化により、子どもを産みやすくなった。
- 異常気象と個体数増加により、(山の中の)食べ物が得られにくくなったためと仮定。
サルの出産時期を調べると、
「ニホンザルの交尾期は10月から翌1月ごろで、おもに170から180日の妊娠期間を経て、4月から7月ごろ(出産期と呼びます)に1頭を出産します。双子が生まれることはまれです。メスの初産は7から9歳で、20歳頃までほぼ隔年で出産します。しかし、栄養状態の良いサルでは初産時期が早く、毎年出産するものも少なくないそうです。」
とのこと。
ニホンザルの生態と被害対策について 高知県
8月下旬から交尾期間とかいてあるものもありますが、なるほど、確かに近年は暖冬で雪も降らず出産しやすいだろうなと納得。
とにかく、当面は獣害カレンダーを作成して、「群れ」や「1-2匹」の動きに注目してみたい。
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