緑肥を蒔く時期がやってきた。
2018年2月半ば。
ようやく雪もとけてきて、畑仕事が始めることができます。
畝つくりと緑肥まき。
縦1(m)、横a(m) の畝を作り、その間 0.5(m)くらいの中心に緑肥をまくのです。。
昨年(2017年)から、自然栽培を始めようと決心した私たち夫婦。
今は、竹内孝功さんの書いた『1m2からはじめる自然菜園』という本を参考に進めています。
本の中で紹介されていた緑肥(緑肥ミックス)は、レシピが載っています。
- クリムソンクローバー
- 赤クローバー
- エンバク
- オーチャードグラス
(上記 1:1:2:2で混合する)
さっそく自分で作ってみようとホームセンターや園芸店を探し回ったのですが、なかなか見つからず。
ようやく見つけたのがクリムソンクローバーのみ。
仕方なく、インターネットで園芸店を探してみたところ、緑肥ミックスとして、調合、販売しているお店を見つけました。
10月10日(2017年)に蒔いた緑肥は、しっかりと成長しています・・・。
無農薬・無肥料で野菜を作る
自然栽培という言葉は、なんとなく知っていたのですが、農薬は身体に悪そうだな、肥料は有機肥料とか化成肥料とかいろいろあるけれど、どう使ったらいいのかな程度の知識でした。
移住したタイミングで、畑で作物を作ることを始め、近所の方々に作り方を教えていただき、「野菜の作り方」というものに興味をもった矢先、たまたま、知り合いがFacebookでシェアしてた話を目にしました。
それが、
「日本人だけが知らない!日本の野菜は海外で「汚染物」扱いされている」
という、『奇跡のリンゴ』の木村秋則さん、『ローマ法王に米を食べさせた男』の高野誠鮮さんの記事です。
何が怖いのか。
日本で作っている野菜が危険だということを、海外の農業関係者が知っているのにも関わらず、私たち日本人が知らないこと。
知らないまま化学肥料や、未完熟の堆肥を使った有機肥料を使っていること。
農薬の使用量も外国と比べて極端に多いこと。
そして、いまだに日本の食材が安全だと思っていること。
この記事を読んで、もっと詳しく内容を知りたいと「本」も購入しました。
『日本農業再生論』 木村秋則,高野誠鮮
日本の農業というものは、国や農協におかしくされてしまっていた(る、現在進行)のでしょうか。
木村さんは、
「GMO(遺伝子組み換え作物)は安心です。なんの問題もありません」
と平気で書く厚生労働省に警鐘を鳴らしています。
安全なはずがないと。
確かに、パンフレットには、安全の確かめ方、チェックの仕方が記載されているのですが・・・、本当にこれで安全と言えるのかは疑問です。
そして、農業のあり方。
ここ数年、よく提唱される「オランダのようなIT活用」には疑問を感じています。
それは、田畑を歩いてみるとわかる。
田んぼも畑も、狭い土地、山や川の間を切り開いた土地で、大規模化しにくい。
ITで管理するにも、土地の特性がそこここで異なるため、一括管理しにくいように思えるんですよね。
それは、オランダの地形と日本の地形を比べてみるのがわかりやすいですね。。
日本にあった農業とはどういうものなのか。。。
高野さん、木村さんは、「無農薬・無肥料の自然栽培塾」を開いているといいます。
そして羽咋市ではさっそく取り組んでいると。。。
そんな状況の中で、野菜つくりを始めた私たち。
今更、慣行栽培でやっても意味がない。
始めるなら、最初から、自然栽培だ!!
こんな感じでスタートしました。
生「木村さん」を見に行く!!
(妻)「どうせ自然栽培をやるなら、木村さんを見たい!!木村さんが本当に存在しているのか確認したい。」
妻は、何気なく、すごいことを言うんです。
私は、木村さんが実在することは信じていましたが、「見てみたい」という気持ちはよくわかります。
さっそく木村さんのスケジュールを調べてみると、石川県金沢市で講演がある。
しかもその内容は、羽咋JAが取り組んでいる自然栽培のこと。
「食」の未来を共に考えるシンポジウム2017 自然栽培で拓く食の未来 2017.2.25
詳細な内容は、妻がブログで報告してくれています。
会場内で大声で叫んだり動きたがるムスメの相手は私、記録は妻の仕事。
子連れの聴衆はあまりいなく、講演中に外に出たがるムスメ。
さすがに周囲に迷惑がかかるので、私はムスメと一緒に会場の外で待機。
妻、あとは頼んだ。
会場の外では、受付のお兄さんやお姉さんが、試供品のミニトマトなどをくれたり、会場内の様子を写したテレビの前に椅子を準備してくれたり。
ありがとうございました。。。
生木村さんを見た妻はメモ魔と化しました!
帰宅中の車の中、帰宅後、興奮した妻は私に報告してくれました。。
自然栽培の方法について。。。
本も読んで、講演会にも行って、生木村さんも見て、自然栽培をやろう!と思い立った私たち夫婦。
さて、どうやろう。。
ひとまず、調べてみると、参考になる本があるらしい。
その本によると、無農薬・無肥料はもちろん、土の中の残留農薬・残留肥料をなくすことが大切。
最初のうちは、残留肥料で作物ができることもあるようです。
そして、一般の肥料のかわりには、大豆などのマメ科の植物を活用することや畝の作り方、苗の植え方など。
本や動画などを活用して、トライしてみました。
『テレビ金沢「となりのテレ金ちゃん」究極の安心安全・自然栽培』より
2017年の春からいよいよ開始です。
ジャガイモ、ニンジン、トマト、ナス、キュウリ、スイカ、その他多数。
タネや苗の両脇に、エダマメをうえています。
ぱっとみると、雑草の中にかろうじて野菜らしきものが見えるという感じです。
初めての無肥料ということで、育ちが遅い、小さい、実の付き方が少ないといった傾向があります。
ハクサイ、キャベツ、レタスなんかは結球しない。
でも、ジャガイモの根を比較してみると、自然栽培の方が明らかに根が長くたくさん伸びているようにみえる。自分で栄養を摂取しようと頑張っているんだな~と理解。。。
一方で、無農薬・無肥料で育てた野菜は、エグミがなく、甘さもほどよいように思います。
なんというか、さっぱりしている・・・。
草の扱いに悩む
さて、このまま自然栽培を進めていこうと思っていたら、思わぬところに落とし穴。
そうです、雑草に対するクレームです。
自然栽培の特徴として、草を活かす、いや草自体が栄養の供給源なのです。
ところが、従来の農法では、草(雑草)は除去すべきものとなります。
しかも草を生やしていることで、そこから種がこぼれて、隣の畑に入るだろうと、あるいはムシが隣の畑に入るだろうと。
木村さんの本の中にも、除草剤や農薬を使用しないことで、近所の農家から嫌がらせを受けたなど、大変だったことが書かてれています。
移住した先輩が、過去に無農薬・無肥料で作物を作っていたが辞めてしまったという話を聞きました。
「〇〇さんも、似たようなことをやっていたけれど、うまくいかなくて辞めちゃったみたいだよ」
近くで畑をやっているおばちゃんの言葉。
辞めた理由を聞きに行ったところ、草をぼうぼうにしていることに対するクレーム(私に言わせれば、嫌がらせですけれど)を受けて、モチベーションが下がったために、一旦、中断しているとのこと。
(私)「そのうち、周りの人も理解してくれますかね」
(先輩)「理解してくれることはないと思った方がいいよ」
竹内さんの「自然菜園」に出会う。
何か方法がないかなと悩んでいた時に、出会ったのが『1m2からはじめる自然菜園』です。
畝間の間に緑肥を蒔くことで、畝間の土をやわらかくできる。
その緑肥を畝の上にしくことで、肥料となり、また微生物の住処にもなる。
わたしは、対外的に「雑草ではなく肥料です!!」と言い切れる。
「無農薬・無肥料」「草を活かす」
それ以外にも、この方法にはメリットが多い。
それは、リレー栽培、混植を行うことで、輪作障害を抑えることです。
つまり、毎年同じ場所に同じ野菜を植えることができる。
また、耕す必要もほとんどないことで道具もそれほど必要ない。
そして1 (m) x 1 (m)という基本単位に野菜を植えることで、必要な苗数がわかるし、収穫量もそれなりに予想することができそう。
これは、製造業出身の私たち夫婦にはもってこいの手法です。
実際、畑の状況をエクセルで管理しはじめています。
実は、「無農薬・無肥料」での野菜つくりについては、同じ移住仲間の人も興味を持っています。
その方もやはり、安全で安心な野菜を作りたいというモチベーションです。
木村さんや高野さん、そして竹内さんが広めているように、私もこの地で自然栽培を広めていきたいですね。。。