移住して以来、自然菜園を行うために何カ所かの畑を借りるようになりました。
その中の一つの畑には、イチジクの木が生えています。

昨年(2018年)の9月頃、秋ジャガイモを植えていた時に、あまーい匂いがするなとあたりを見渡したところ、完熟イチジクの存在を知りました。
しかし、すでに虫が食している状態。
特に厄介なのがスズメバチ。熟したイチジクを食そうとブンブンいっているので、畑作業もビビりながらやっておりました。

そんな感じで畑仕事をしていたときに、畑の大家さんから、

「あのイチジク、あんたの畑にあるんだから、好きに取って」

とのこと。

わたしが借りている場所だけなのかもしれませんが、この地区の面白いところは、借りている場所のものは借りている人のものという感じ。

例えば、竹やぶ。
こちらもいつの間にかわたしが管理することになっています。

それではありがたくいただこうと思い、完熟したイチジクを探します。
しかし、2、3日置きに見に行くものの、すでに虫さんたちのごちそうに。
そもそもスズメバチが怖くて近寄れないので諦めました。

これが昨年までのこと。

さて、今年は少しでも早く完熟イチジクを食してみようと、2-3日置きに確認していたのですが、わたしが見つけていないうちにスズメバチが飛び回っている。
なるほど、陰にあった2個のイチジクはすでに熟していて、そこには群がるスズメバチ。

このまま未熟のイチジクを放置しておいても、食べられないだけでなく、作業もできない。
ということで、スズメバチに襲われないように、暗くなってから、もしくは小雨のときを狙って未熟イチジクの収穫をおこないました。

二日かけてようやく半分ほどを収穫。

この未熟のイチジクですが、東北では甘露煮、他にはジャムとして食べられるらしい。

なぜ、イチジク甘露煮が宮城県&山形県で一般的になったかというと、ここは、寒さがあっという間に来てしまうので後からなったイチジクがなかなか熟さない。その為、先人たちが未熟でも美味しく食べられる調理法として「イチジクの甘露煮」にたどり着いたということです。

そういえば、近くの喫茶店ではオシャレに「コンポート」としてデザートを出していたっけ。
我が家も作ってみることにします。
上手くできるか楽しみです。

翌日、妻がイチジクのコンポートを作ってくれました。

固かった皮が、食べられるほど柔らかく、そしてしっかりあまーくなりました。